□報告書;「マネーパワー発動!」 <走行記録> 天気;雪のち晴れ 距離とアップ;120.05km,up 最高時速;47.0km/h. 平均時速;20.4km/h. ルート ; 箱根〜三島〜沼津〜原〜吉原〜蒲原〜由比〜興津〜江尻〜府中〜丸子〜岡部〜藤枝〜島田 宿泊 ;ホテルルートイン島田(高級ホテルだとおもう) 入浴 ;同じく、ここの温泉 <道路情報> ・銀座を自転車で走るとすごく目立つ。(備考) 報告書; 朝から悲惨な目覚めだった。 まず、相部屋の方がおきないようにこっそり起きて、それでも、あまりに寒いものだから、窓際においておいた羽毛コート(こんなの着て走るチャリダーは居ないだろな)を取ろうと思ったら、窓に凍り付いてた。 昨日の汗が氷となって、ぼくの体を容赦なく突き刺す痛みをこらえつつ、これまた凍ったおにぎりを食べた。 ユースの床はアイススケートリンクみたく冷たくて、自販機で買った「あったか〜い」の十六茶がものすごくありがたかった。 (そっこうで冷めたけど)。 普段は、自転車をこいで汗だくになったあとの自販機前で「あったか〜い」なんていらねー、とか思ってるのに。 外はちらほら雪が降っていたが、どうせこけおどしだろうと思って、出走した。 しかし、真の敵は雪でなく、凍りついた道路であった。 ここは引き返すか、いや、一度ユースを出てきた手前、戻るわけには行くまい、と色々葛藤があり、やがて決心を固めたぼくは凍結道路にアタック! 元、似非雪国育ちのスケート技術をここで余すことなく披露してやる! と、その心意気だけは見事なものがあった。 湖畔に出て、そこのコンビニでまた「あったか〜い」お茶(こんどは1リットルだ、しばらくは冷めまい)を買う。 そして、それでほぼ感覚のなくなった、指と足を暖めた。 とりあえず、耳は羽毛フードでカバーして、指は軍手で、足は、根性でカバーした。 そして、峠までの少しのアップをこなす。 やっと、これで箱根ともおさらばか、と、少し感慨に浸ってしまった。 真っ白な杉並木が続き、やがて、カーブに差し掛かった。 すると、目の前には、もっと真っ白な富士山。 朝日を反射して痛くなるくらいに眩しい。 猛烈に寒い展開なのに、かなり感動してしまった。 峠まではすぐで、そこの温度計が「−4度」をさしていたのを見た時は、ちょっと驚いた。 しかし、そこからは、三島までのひたむきダウンがぼくを待っていた。 道路は凍結して光り輝いている。 ちょっと、怯んで道路わきで進むのをためらっていると、大型トラックが容赦なくぼくを追い越していく。 ええい、こうなったら、 と決心をまた固め、下りにアタック!! (今考えると壮烈に危険だった気がする) スピードは出せず、バランスわ崩すわ、カーブでトラックにプレッシャーかけられるわで、萎え萎えだったが、なんとか三島まで降りてきた。 □箱根からの富士山 三島からは旧道をキープ。 でも学生が多くて走りにくい。 だが、今更国道の妥協はありえなかった。 戻るのめんどうだし。 そして三島からは晴れてきたこともあり、(初めっから晴れて欲しかったが)猛烈に飛ばすことができた。 特に、印象に残ることもなく、速攻で由比まで着いた。 強いて言うなら、途中の千本松原で予期せぬものがもよおしてきて、その“予期せぬもの”のために止まってトイレに行くか、それとも、このまま時速35キロをキープしながらぶっ飛ばすか、かなり悩んだ。 しかし、あまりにもの痛みにいよいよ堪えなくなり、妥協を余儀なくされた。 そして、いよいよ今日の3峠のメイン峠サッタ峠入り口に着いた。 (サッタの字は難しすぎてうちのパソコンでは出ない) 入り口は微妙だった。 「→サッタ峠」という30センチ大の看板が指ししめす道は細くて傾斜が20パーセントは確実に越えてるって!的な道。 かたや、左には国道1号が「こっちへおひで。。。」と、誘惑する。 思わず、国道一号へ! しかし、国道は超弩級トラックが道路交通法など無きものの如くのさばっている最高に危険なariaだったので、 こちらからも逃げて、 結局サッタ峠旧道へ向かうことにした。 まずは、このありえん勾配の坂を攻略しよう、 と思って、力ずくで上ったら、あなおそろし、前輪から一回転して後ろへこけてしまった。 仕方ないので、「旧東海道完走」という戦歴に多少の傷はつくが、ちょっとここの部分だけ自転車は「押し」ということにして、事なきを得た。 その後は、楽なアップが続き、また、天気は澄み切って青く、道路わきの柑橘類の香りが辺りの空気をすっかり包んでいたものだから、完全にご機嫌になったぼくは、登山客の応援を受けながら、すいすいと峠まで上ってしまった。 そして、ここから眺める富士山はあまりにも美しかったので、実は、ここから先は旧道の道が階段になっているという事実にも気を止める余裕はないのであった。 □サッタ峠への道は蜜柑畑! ・・・そして、峠の売店の伯母さんに泣きつくことになった。 目の前に広がり、下までほぼ垂直に降りる階段を見て、 引き返さないといけないんですか? そうなんですね??、 と駄々をこねたら、なんと峠のすぐ脇の道を教えてくれた! ここは旧道ではないので、ちょっと悔しい思いをしたが、それでも下まで平和的に降りれたので実に良かった。 そこから、静岡までは車のプレッシャーの押されながら飛ばすことができた。 お城で休憩をしていると、地元のおじさんに話しかけられ、お互い歴史好きだったこともあり、歴史トークを炸裂させることになった。 ふたりはお互い幸せだった。 だが、話しも終盤になった頃、おじさんの自転車(ママチャリ)のタイヤがいきなり爆発してパンクした。 これにはぼくもびっくりして、タイヤを調べてみると大きな穴が開いたらしかった。 これは、myパンク運(パンク不運)がこのおじさんに転移したに違いない! と思って、吉兆と受け止めたぼくは、颯爽と彼に別れを告げ、今日の最後の峠、宇津ノ谷へと向かったのだった。 □サッタ峠からの富士は東海道のハイライト!
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