□3月21日;「チャリダー船に乗る」

<走行記録>
天気;晴れのち雨
距離とアップ;111.53km
最高時速;50km/h.
平均時速;21.3km/h.
ルート ;水俣〜八代〜熊本〜島原
宿泊  ;島原ユース;近くにランドリーあり
入浴  ;同上

<道路情報>

・三太郎峠!;トンネルは長いし歩道ないし覚悟要ります。ただアップとしてはきつくはないかと。



報告書;

水俣から熊本にいくチャリダーは必ず通らなければならない峠がある。
それこそ!
三太郎峠。
津奈木太郎、佐敷太郎、そしてー!赤松太郎。
その“太郎”シリーズの3峠連続戦を三太郎峠をよぶ。

名前だけ聞くと、結構怖い。
でも、
晴れていればそんなにたいしたことなかった。
水俣からずっと晴れ。
国道沿いに車がビュンビュン飛ばしていくのは気になるけれど、
それでも山間から見た九州の風景の美しさといったら!

風景は
それ自体はあくまで視覚において記憶されるけれど、
本当は同時にほかの知覚でも記憶されていると思う。

この時期の九州は柑橘類の宝庫だ。
みかん、からデコポン(だったっけ?)なんかよくわかんない名前のまで数種類ある
その甘いくて、そして、シャリッって感じの香りが
この時期の九州の風景には色づいている。

そういえば
道の駅たのうらでこの日は衝撃的な事が起こった!
デジカメを落としてしまったのだ。
そして!
デジカメはあまりに脆く、

―――パキィィィィッ!

とかいって、真っ二つに割れてしまった!

ええええーー!
衝撃が走るッ!

―――と、よく見たら、なんと上ブタその他の外周部分と、内部のレンズなどのコンピュータ部分が分かれた形で壊れていたので、なんとかカメラ自体は使えることがわかった!
らっきーである。
でも、中の機械が丸見えのままカメラ使うのも、なんか切ないので(今回のテーマは“切ない”だぞっ☆)、そそくさとぼくはビニールテープで留めておいた…。

□ニアミスした熊本城・・・


熊本城!
それは火の国の象徴!
…なのだが、悲しいかな、いまさらここに入るお金がなかった。
そう、
今日はどういう風の吹き回しか、いきなり!

「島原に渡りたい。そーしたい・・・」

とか思いはじめてしまい、仕方なくフェリー代になけなしの熊本城代は転化されることになった。
熊本城は高校のとき一度入っているのでいいだろう。

熊本港までの道はレースだった!
時間がないのである。
しかし、
「バカめッ!」といわんばかりに強風が吹きつけた。
(このときぼくは運命を呪った・・・)
時間ぎりぎりに港に着いたら、もう船は出掛かっていた。
急いでチケットを買って
船員に無理に頼んだら、半切れ気味に船に乗せてくれた。
海の男の心は広い。

こうして、チャリダーは船に乗った。
かもめがたくさん船のまわりを舞っている。
その鳴き声は甲板にこだまし、
ぼくはうっとりと時間を過ごした。

―――が!
ここで予期せぬ災厄がぼくを襲った!
良い子くん達が、かもめにえさをあげようと、ひっきりなしにポップコーンを甲板から投げていたのだが、
それがかもめには一切届かず
風下にいたぼくの顔に悉くヒットしていた。
保護者は注意もせずに良い子のみんなだけを見守っていたので
ぼくは、ひたすらポップコーンの礫アタックを受けることになったのである…

島原には島原城があって
そこには、どっかで見たことある天草四郎時貞の銅像があるのだが、
このときのぼくは城をゆっくり見る暇もなく、
洗濯などの雑務に追われた。
ユースでは、近畿大の先輩と同じになって、
色々話した。
そして、僭越ながら足の痛みに鎮痛剤などをもらった。

先輩は、
「明日福岡まで走るぜ!」
って言ってた。
ぼくは、控えめに、
「長崎まで走りますっ!」
って言わせていただいた。


次の日は、
記録的な豪雨だった…。

□ニアミスした島原城・・・


 
  


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