□3月23日;「阿鼻叫喚」

<走行記録>
天気;雨のち曇り
距離とアップ;100.00km(また狙った)
最高時速;54.0km/h.
平均時速;17.5km/h.
ルート ;長崎〜大瀬戸〜西海〜佐世保
宿泊  ;花ミズキ温泉SASPA 健康ランド初体験 新しく快適。これは天国だろ
入浴  ;同上

<道路情報>

・県道28の滑石峠は低い(マップルには標高は出てないが)
・国道202のアップダウンは伝説的だ。いわゆるリアス式海岸。100up→100down→100up…の繰り返し。食料の補給ポイントほとんどない。
・道の駅西海の休憩所はすばらしい。畳まで完備で24時間開放。ここで寝ろ、ということか!?
・佐世保は坂の町、長崎に次いでグロイ



報告書;

この日ほど苦しんだ日も今までなかった。
(ちなみに明日、すぐにそれは更新される)

国道202号。
忘れないよ。君の事は…

さてさて
長崎では朝はユースのおばちゃんと食事をした
頼んでもないのにお味噌汁とかもらって嬉しかった
しかし
ユース内の女の子の間では、ぼくは女だという見解が広まっていた
これもおばちゃんの仕業だった(笑)

ここでは
出発が遅れた
本来ここで受け取るはずだった帰りの切符18切符の到着が、福岡地震の影響で遅れて着いていなかったのだ。
仕方ないので、今日はゆっくりして九州の旅を一日伸ばすことにした。

そうして
遅めの出走。
長崎の町ともお別れだー
と思っていたら、この町を出るのにも坂が多くて(しかも峠すらあって)大変だった。
しかもいきなり、昨日みたいな夕立的雨に降られてげっそり。

だが!
甘かった。
そこからが地獄だった。

国道202号。
きっと緩やかな海岸線の道に違いない〜なんて思っていたぼくは幼かった。
生まれて初めてリアス式海岸を体験したのである。
チャリダーにとって最強の敵はリアス式だと聞いたことがあるが
そのときは、
「峠のほうがきついって〜」
とか思って、本気にしなかった。
だが、今なら言える。
・・・・・・リアス式はやばい!
特に、
この長崎のリアス式はすごかった。
きつい上りを上り切ったその先にUターンして下って
そして、再び上りが待っていた。
その一つ一つの上りは、むしろ山だった。

そして
馬鹿なぼくは、「どっかコンビニあるだろー」とか思って
飲み水を500mlしか用意せずに挑んだ。

だが、店はなかった。
そして、飲み水は速攻でなくなった。
さらに、食べ物もはじめからなかった。
察しのいい方はお気づきになるだろうが
これはある状態になるには最高のコンディションであった。
そう、ハンガーノックだ。

ハンガーノックとは!
体の中のエネルギー(糖分)がなくなってしまい起こる現象だ。
筋肉の痙攣、つり、めまい、視界のぼやけ、そして、体がまったく動かなくなる。
本当に、まったく動かなくなるのだから、すばらしい。
要するに、体を動かしているエネルギーが底を尽いてしまうのである。
サイクリングのように、長く低負担の運動を続けていると、本人も気づかないうちに危険な状態にまでエネルギーを消費してしまうことがあるらしい。
今まで、3回ぼくはこいつに当たって、地獄を見た。

そのうちの一回が今日。

□西海付近でなんとか晴れた(ハンガーノック回復したヤマザキにて)


しかも、その場所が悲惨だった
なんと道に迷ってしまったのだ!
地図を見てもらえばわかるが、この周辺は国道以外に小さな細い道がいたるところにある。
それは網の目のようになっていて、
一度迷い込むとどんどん半島の奥、つまり山の中に入っていってしまうのだ。
しかも!
国道と同じ方向に分かれ道とかあり、標識もないから車が通ってないと
本当にわかりにくい。
ぼくは前を走っていた軽トラックについていって、そして迷った。
(国道を走っていると思っていたら半島の奥にそいつは向かっていたのだ!)

そして、
ぼくは迷っていた。
どんどん山の中に入って行き、
そしてアップダウンもきつくなっていった。
どう考えてもおかしいと思い始めたのは、もう大分進んでからだった。
そして
地元のおばあさんを見つけて聞いたところ、どうやら間違った道をかなり来ていることがわかった
(その方は、国道の存在すら知らなかった!)
そして引き返したところで
ハンガーノックである。

その後、ヤマザキを発見して無事生還を果たしたものの
きつかったなー、この日は。
結局、佐世保までずっとアップダウンが続いて、
楽しみにしていた佐世保バーガーが人が並んでいすぎて「一時間待ち」とかいわれていけなかったし。
泣く泣く、今日とまる健康ランドに行ってみれば
ああ、なんと
ここで救いが訪れた!

健康ランドって意外と見落とされているけど、
ユースより安くて(1500円くらい)
風呂は使い放題だし、布団で眠れるし、
最高の宿泊所だと判明しました!

塩風呂、とかあったので、何度も入って疲れを癒した。
そう、今日のあの疲れを!

後記;

そういえば、この日うちの大学のI先輩からメールをいただいた。
うちの大学の自転車部も今九州にいるらしい。
出会ったら恥ずかしいので敢えて時期をずらしたはずなのだが、昨日の長崎とかでもニアミスしてるww

I先輩は、一人で突然、シルクロードに旅立たれて、その後ずっと連絡が取れなかったので
タクマラカン砂漠あたりでお亡くなりになられて、ラクダの餌になられたのだろうと思っていたら、無事日本に帰ってこれたようだった。

ぼくは多くのチャリダーの先輩方に影響を受けてきたが、この人ほどいきなりに冒険的な人もいないだろう。
あれから1年たった今は、ぼくはこの人に少しでも追いつけただろうか?

□九十九諸島 疲れていてゆっくり見る余裕はなかった


 
  


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