□3月26日;「それはとびっきりの春だった」

<走行記録>
天気;晴れ
距離とアップ;74.97km
最高時速;53km/h.
平均時速;22.4km/h.
ルート ;博多〜宗像〜門司

<道路情報>

・国道3号;ほとんど高速道路。もう、走りたくない…。走るならクラクション鳴らされても車道。路肩を走っていると行き止まる。後、油断していると、すぐに他の道路に強制連行されるww



報告書;

ぼくのツーリングマップル九州は分厚い。
それはこの春の旅で、雨に浸かりすぎたからだ(15日中10日雨…)

ぼくのツーリングマップル九州は黒い
それは雨でぬれた上にほっといたから、もっそりとカビが生えたのだ。

ぼくのツーリングマップルは継ぎ接ぎだらけだ。
それは、旅の途中で遂に表紙が取れて、裏表紙が取れて、やがてばらばらになったからだ。
(仕方ないから、ビニールテープでくっつけた)

この旅の前は――
広島の本屋で新品を買ったので
このマップルは見るも美しい体裁だった。

そして
旅が終われば、
もう使えないくらい、ボロボロになっていた。

それがぼくはとても愛しい。



博多から門司までは
まさに精神的に追い詰められた。
この日だけで5回も迷っている。
迷いに迷って、しかもパンクまでした。

焦っていた。
旅の終わりを切望する気持ちと、
旅の終わりを惜しむ気持ち、
その矛盾する気持ちの拮抗をもてあましていたのだ。

そして、この日が終わっていく。

15日ぶりに見た門司の駅は、
なんらかの大々的な感動の再会があるわけでもなく、
あまりにもそっけなく、そこにあった。
何一つ変わっていなかった。
そして
あまりにスムーズにそこに入っていった、ぼく。

平凡な曇り空の風景。
あの出発の日と同じだった。
そして同じようにぼくは輪行して
そして18切符で、ぽいっ、と電車に乗った。

ぐぐっ、と電車は関門海峡トンネルに入り
―――真っ暗になった。

□博多の大濠公園


旅の終わりだった。
そして、大学1年の終わりだった。

この6月にチャリダーになって、この自転車にはじめて乗ってから約1年。
なにもかもが初めてで、
なにもかもが怖かった。
やめとけばいいのに、どうしてかそれを乗り越えてきて、今ぼくはこうして電車に乗っている。

この旅は苦しかった。
そして、楽しかった。
いろんな人に会えた。
それが一番の収穫だ。
そして、来年の今につながるその一歩となったのだ
(注;この報告書はまさにその“来年の今”に書かれている←2006年執筆。書くのめんどくさくて1年ほおって置いたのだww)

“一年後はどうなってるんだろ、ぼく。”
…とか思った。

そして今言おう。
一年後のぼくは、同じように旅に出ているよ、と。



―――それは切ない春の旅。
チャリダー1年生の素人の冴えない旅。

今思えば、その後につながるかけがえのない、旅だった。

□スペースワールド(思えば小学校の修学旅行がここだった!)


 
  


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