日本縦断ツアーの報告書です。
    今回は、東北編、8月14日の報告です!






□8月14日;中だるみ

<走行記録>
天気;雨のち曇り
距離とアップ;142.79km、600up
最高時速;51.0km/h.
平均時速;21.4km/h.
ルート;由良〜湯野浜〜酒田〜鳥海〜岩城〜秋田
宿泊;秋田ユース;
神。2000円で高級ホテル顔負けの設備!概観があまりに豪華でユースっぽくないので注意!近くに安いスーパーもある。部屋はベッド、テレビ、エアコンつき。ランドリーすらタダ。これは泊まるしかない。
入浴;ユース;大浴場。

<道路情報>

・県道50;入り口がちょっとわかりにくい。
・国道112;走りやすかった。
・国道7;秋田までアップダウンがけっこうある。

<報告書>

今日は、朝からどんよりとした雲に覆われていた。
その雲はあまりのもどす黒く、落ちてきそうな雲、というのは、こんなもんだろう、といった感じだった。 そして、雲の変わりに、雨が落ちてきた。
雨の中、ぼくは真っ黒に沈んだ日本海を左手に走っていった。

それはそれは、
どんよりとした天気で、
世界の終わりを感じさせるというか、そう、
ちょうど、これから家族で心中する前の家族の気持ちが、
そのまま具現化して世界を包み込んでいるかのような、
まさに“絶望”と冠するに相応しい天気だった。

ぼくは気分か沈んでいた。
酒田の町も、天気のせいで美しくない。
ラジオも、元気のいい曲のリクエストがはいるどころか
ノイズでなにもかもがかき消されてしまった。
ノイズを聞きながら、荒波の日本海を走る。

秋田県に入った。
このあたりは、風車が多い。
その風車が、折れそうになるくらいの風が吹く、鳥海山。
ぼくは、今回の旅で
初めて、
「ああ、もう旅を続けたくない、終わって欲しい」
と思った。
そのくらい、苦しかった。精神的に。

だがそれを吹き飛ばしてくれる存在も多くいた。
そう、ライダーさんたちだ。
彼らの惜しみないピースサインは本当に励みになった。
道の駅、象潟では、ぼくとおなじ、日本縦断チャリダーの先輩に遭遇。
先輩は南へ向かうらしい。
そして、ライダーさんを含んで、みんなで盛り上がって、しかも、ジュースまで奢ってもらった。
ぼくは、北向きなのでわりと追い風だったが、
先輩は、南向きに進むので、向かい風。
そのとき、先輩がいったことばが印象的だった。
「苦しいと思います。強い、向かい風に、アップダウンですよ」
「ふふ、それはいいねぇ。
 チャリダー冥利につきるよ。」
つ、強い!
さすが、先輩!
ぼくは、かなり勇気付けられた。

 


□道の駅いわき;この付近で事故による大渋滞!


だが、
それでも気分はやがて沈んだ。
秋田の風景。
潮風にさらされて、立ち枯れた木々が
海岸線を埋め尽くす。
海は、黒。
そらは、灰色だ。
そんな景色が、秋田までずっと続く。
事故があって、救急車とパトカーの音が
すごく耳にうるさかった。
道路は、車で埋まって、それが腹いせにクラクションを鳴らす。

う〜ん・・・
こんな天気なら自殺率が全国一位というのもうなずける。
その分東北のいいところは、人々の優しさにある。
すっごくみんな親切にしてくださった!
(きっと、晴れの秋田は、すばらしいところに違いないのだ)
しかも、ぼくは先先日から、口内炎をわずらっており、
より、苦しい精神状態にあった。

だが、
ここで運命的な出会いもあった。
三重からの日本半周チャリダーKくんとの出会いだ。
多分、年齢は一緒。
一日がっつり夜まで走るツワモノである。
途中、一緒に走り、
ぼくは昼食のため、
道の駅にしめで止まり、ここで別れた。
「追いついてくださいね〜」
といっていた彼。
そのあと、衝撃の再開をすることになる。

そして、
苦しい今日の走りを終えて、
秋田ユースに到着。
チャリダーから、ここは泊まれ、といわれていた因縁のユース。
つくなり、すごい!
でかい!&受付がホテルっぽい。
部屋はホテル並みの個人ベッド!
ふっかふか〜〜!!
そして!
大浴場!!
最高だ!

この日は、静岡大学のチャリ部もいたので、
少し話した。
でも、やっぱり、グループで走ると、その中で固まってしまいがち。
ソロチャリダーのほうが、ノリがいいなあ。
そして、同室は、期待通り、元ソロチャリダー!(今はライダーさん)
大いに盛り上がったのは言うまでもない!

今日は、天気で一日凹んだけれど、
明日は、晴れてくれるといいな。
元気出して、再開だ!


□秋田ユース!車庫まである!


  


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