日本縦断ツアーの報告書です。 今回は、東北編、8月15日の報告です! |
□8月15日; <走行記録> 天気;雨のち晴れ 距離とアップ;135.07km、650up 最高時速;40km/h. 平均時速;18.8km/h. ルート;秋田〜大潟〜能代〜ふたつい〜大館 宿泊;道の駅矢立峠;お風呂入浴可。水の確保できない。お風呂でゲットすべし。 入浴;矢立峠のお風呂。食堂、宿泊施設付き。旅館っぽい。 <道路情報> ・国道7号線には、左側に北緯40度の看板がある!(道は走りやすい) ・県道30には接続しにくい。迷う。 ・能代から国道7、アップダウン続く。 ・矢立峠はけっこうゆるい。秋田杉が見もの! <報告書> 朝、ものすごい雨の音で起きた。 はあ、また、雨か。 仕方ない、雨男なんだから。本望である。 とはいっても、あまりにもどしゃぶりだったので、ユースで様子見。 しばらくして、止み始めてからの出発。8時過ぎ。 雨は、ユースを出た瞬間から、また強くなった。 ふっ、来るなら来い! ざぁぁぁぁぁァ! ……じっとり。 せ、切ない。 昨日、相部屋だったおじさんのいびきで猛烈に寝不足気味なので、いよいよ不快感が増した。 さて、 雨は大潟村で止んだ。 そうだよ、そうこなくっちゃ。 大潟村、見たかったんだよな〜。 晴れてなきゃ、仕方ないよね。 と、 いきなり、今度は、激しい向かい風が吹いてきた。 ちょっと、びっくりするくらいの風で、今回の旅では、最大規模だ。 スピードが、全く進まない。 とはいっても、止んでくれない。 仕方ない。 観念して、ゆっくり行こう。 しばらくすると、北緯40度の看板と、路面表示。 お!おおお! 佐多岬が31度だから、もう9度分も上がったのか〜。感慨深い! さて、もう少しで、能代、今は北風だから、東に向かえば、大分楽になるはずだ。 |
それが、甘かった。 能代からは山間をずっと抜けていく道。 風は、東から吹いてきた。 思いっきり、向かい風。 あああ〜!ただでさえ、時間が遅れ気味だって言うのに〜! いらいらする。 さて、 白神山地への入り口。道の駅ふたつい。 ここには、史上最強のトイレがあると聞いてわくわくしてやってきた。 その名も、「一億円トイレ」 成金帝国日本の偽らざる姿! アフリカの子どもが聞いたら、泣くよ! で、 さっそく中にはいるぼく。 手には、もっちろん、カメラ。 さ〜て、さて〜、拝〜見! おおっ! 入り口を入ると、大理石っぽい壁。 トイレの空間が、ホールっぽくなっていて、真ん中に泉が! ぼくは大きなほうにはいる。 うん。 なかなかきれいだ。テントを張りたいくらいだ。 さて、 小さなほうは? ……!! す、すごい! 小さなほうは、便器がなくて、個室っぽい仕切りで区切られている。 それぞれの仕切りには、便器の変わりに、ガラスが張ってあって、その向こうには、なぜか、カエルや狸など多種類にわたる置物が! それに向かって、エイッ!とやると、液状物質s(婉曲表現)は、ガラスを伝って、下の敷石の上に流れていく。 その液状物質sの淡いレモン色が、光に反射して、輝く。 う〜ん、優雅!(??) これは、すばらしいトイレだ、絶対にここにはよるべきだと思った。 (しかし、あまりに人が多かったため、カメラの出番はなかった。ここで旅を終わらせるわけには行かない!) さて、 そのあとも、ずっと風に悩まされ続けて、ひいひい言いながら、大館まで着いた。 もう、日が暮れかけている。 今日は、ここで泊まろう。 そう、思って、駅の交番に行った。 「野宿できる場所を教えてください」 というと、警官さんたちは親切にも色々教えてくれて、観光案内所のほうが詳しいだろうといって、案内してくれた。 (大館は親切な人が多い町だ。去年の夏も、ここの駅で野宿させてもらった。) 観光案内所に行って、 「野宿できる場所を教えてください」 というと、係員さんは色々と教えてくれた。 ただ、ちょっと、設備のいい公園までは遠くて、しかも引き返さないといけない。 また、川辺の橋の下もいい感じだといってくれたが、さっき見てきたのでわかったが、今朝の雨で増水していて、テントどころではなかった。 二人は、吟味に吟味を重ねて、道の駅矢立峠にはお風呂もなんでもあって、野宿もできるよ、って話に落ち着いた。 いまさらだけど、 野宿したいといって、こんなに真剣に相談に乗ってくれる人々って、そうはいない。 東北の人々は親切この上ない! 矢立峠入り口で、日が暮れ始めた。 これは、萎える。 こんな日暮れに、秋田杉で有名な日陰の峠を、 向かい風の中、のぼらにゃならんなんて! 普通なら、やめるほうが賢明だが、ぼくの脳内では、「矢立峠のお風呂は大浴場だよ」という警官さんの甘い言葉が何度もプレイバックされていた。 風呂、風呂、風呂〜〜〜!風呂好きには、峠からの展望浴場は逃せない! ふもとから、ひたすら自転車をこいだ。 向かい風でも、歯を食いしばって頑張ってみた。 すると、トラックの運転手さんとかが、「がんばれ〜!」と応援してくれて、ぼくは無事元気一杯に峠についた。 道の駅は、なんというか、旅館のようなホテルのようなところだった。 中に入って、フロントの係りの方に、野宿したい旨を伝えると、駐車場の隅でしていいよ、と案内してくれた。 ついでに、念願のお風呂に入って、そして、お風呂の手洗い場で使い古しの牛乳パックに水をしこたま汲んで帰った。 そう、ここの道の駅のトイレの水は、飲めないのだ。 火を通すなら問題ないのだが、ちょっと飲み水には頼りない。 仕方なく、こうしてお風呂で汲んで帰ったというわけ。 そして、テントを張って、火をおこして、(食べ物を買ってなかったので)、非常食(カップめん)と携帯食料を食べた。 東京でとび職をしているというおじさんと仲良くなって色々話した。 食べ終わるころには、あたりはすっかり闇に包まれていた。 |
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