☆企画2;三殿台遺跡と横浜デートスポット巡り

□ルート;
狛江自宅〜多摩川自転車道〜横浜〜三殿台遺跡〜港の見える丘公園〜外国人墓地〜多摩川自転車道〜狛江自宅

□距離;
95.62km

□報告書;

夏休みは短すぎる。
と思ったのも、しょうがないと思う。
まだやらねばならないことが、山と残っているのに、休みは今日を含めてあと3日!
しかも、明日と、明後日は、雨というのではないか!
これはもう、今のうちにどこか行って夏休み最後の思い出を作るしかないな!って思ったのだ。

そして、来たる10月2日。
昨日、急いで作り上げた、てんで頼りにならないプランを片手に、ぼくは家を飛び出した。

まずは、今回の目的地である横浜へ向かわなければならない。
それには、やっぱり多摩川自転車道。
いつもお世話になっている御馴染みの道だ。
しかし、今日はいつもと様子が違った。
自転車道の空気が淀んでいる、というか、どす黒い!
よく見ると、その原因は、大量発生した羽蟻だった。
この小さな蟻は、あるとき、ある日に、まとまって羽化する。(これは、同時に大量発生することで敵に捕食される全体の個体数を減らすためだといわれている。)
その数や、100や200ではない。数万という数で、大量に発生し、それが空中で群れて飛び回るものだから、凄まじい光景としか言いようがない。
普段は、夏のちょっと前に、発生するはずなのだが、なぜか秋口の今日、発生していた。
自転車で進んでいると、ものすごい数の蟻が、体に張り付いてきて、その上、服の中に入ってくる、
息でもしようのもなら、鼻から口からどんどん吸い込まれていって、喉の中とかで動くからたちが悪い。
あまりにもすごい光景だったので、蟻まみれで黒く染まった自分を含め、デジカメで撮ろうかと思ったが、気持ち悪くてアップできない恐れがあるためやめておいた。

そして横浜。
この街は、きれいでいい街だとは思うのだが、どうしてか、よく迷う。
それもこれも、交通量の多い道路に、横断歩道がなくて、自転車で迂回しなければならなかったり、国道1号など一部自転車通行禁止エリアがあったりするものだから、そのせいで迷ってしまうのだ。
目的地は三殿台遺跡だが、そもそもこの遺跡は、国史跡指定の有名な遺跡の癖に、分かりにくい場所にあって(なんと街のどまんなかの丘の上にある!)、看板も出ていないので、交番に聞いたりして、やっとついた時はもう昼をまわっていた。

そうして着いた三殿台遺跡!
小高い丘の上からは(それまで15パーセントくらいの坂が待っている)横浜の住宅街が一望でき、秋のカラっとした風がすごく心地よかった。
遺跡につくと、管理事務所から係員の方が迎えに出てきてくれて、いろいろ案内していただいた。(考古学に関わる人はどうしてか大抵親切である)
この遺跡は、縄文、弥生、古墳と3時代にわたって営まれた集落の遺跡だ。
どの時代も、竪穴住居で人々は暮らしていたらしい。
考古館にはそこからの出土物が展示してあって、興味深かった。(久しぶりに縄文土器とか、須恵器とか見た!)
当然3時代にまたがるため、遺物のバライティも富んでいて、さらに、遺跡には、縄文、弥生、古墳時代それぞれの竪穴住居が遺構に基づいて復元してあり、時代によって変わる竪穴住居のつくりの変遷なども学べた。
余談だが、竪穴住居は、実は復元とその維持に、かなりのお金がかかるらしく、多くの縄文遺跡などでは復元されていない。
その点、この遺跡はすごいと思った!
多くの遺構は発掘後埋め戻してあったが、一部の遺構は、大きな体育館のような施設の中に、発掘当時のままで残されていて、その状態を外から見学できるようになっている。
とまあ整備がいろいろ進んでいたおかげで、非常に楽しめた遺跡だった。
秋晴れのお昼に、竪穴住居群を見ながら、食べる昼食は、いつにもまして美味しかった。

公式ウェブサイトはこちら→
・三殿台考古館

□三殿台遺跡


その後は、横浜の観光スポット、港の見える丘公園へと向かった。
この前、九州であった旅人さんがいうには、ここからの夜景がすばらしいらしい。
そして、「この公園は昼も夜もデートスポットとしては最適だ!」なんていうので、、これはぼくも下見にいってみるしかないか、とか思ったのである。
一人で行くのも寂しいから、誰か誘おうかとも思ったが、一緒に来てくれそうな女友達など、いるはずもないという、不動の事実に気づいたので、ひとり、カップルと老齢ツアー客でごったがえす公園へと歩を進めた。
さて、一人でいっておいていうのもなんだが、実に!よかった。
晴れていたせいもあるだろうが、展望台からの眺めはすばらしく、そして、公園内(フランス山というらしい)の木々の茂ったベンチとそれに降り注ぐ木漏れ日だとか、バラ園のちょっと下にある控えめな噴水だとか、これは一人で行っても十分に楽しめる公園だと思った。
二人で行くことはないだろうが、また、今度はバラの咲き乱れる季節に、一人で来たいと思う。

□港の見える丘公園からの眺め


さて、最後に、山手の外国人墓地へ行った。
ここにも、どのベンチにもカップルがいて、日本の少子化進行という事実と相反する行為が行なわれていた。
外国人墓地は、あんなせまい中にツアー客がぎっちり入っていて、ちょっと辟易したが(墓に入って何が面白いんだ??)、とはいっても、考古学も同じようなものなのであまり突っ込まないでおく。
むしろ、このあたりに点在する異人館がすばらしくよく、さっきまで車の排気ガスを吸っていた僕は、その落ち着いた雰囲気にほっとしたのだった。

□外国人墓地


とまあ、今日は、こんな感じで家に帰ってきた。
(というか、ここからまた横浜市内で迷って大変だった)
家に帰るころは、もう日没で、その夕日はあまりに紅くて眩しかった。
ああ、夏休みが終わって、4学期が始まるのだ。
また、勉強づけの日々かと思うと気が重くなるが、そのなかでも、こんな感じでちょっとした旅をまたしていこうと思う。
 
  



――資料トップページに戻ります。




 


inserted by FC2 system