企画4;遺跡はその芝生の下に プラン(ルート);狛江自宅〜野川自転車道〜野川公園〜国際基督教大学〜野川公園〜野川自転車道〜狛江自宅〜東京大学 距離;27.5km 報告書; 灯台下暗しとは、よく言ったもので、実は自分の近くに探しているものがあるというのに、気づいていないということは、鷹揚にしてあると思う。 例えば、めがねを探していたら、自分がかけていた、だとか。 例えば、財布を捜していたら、自分が持っていた、だとか。 で! 家の近くに遺跡を探してポタリングをしているぼくにとって、 こんなにも近くに大きな遺跡があって、それをみすみす見逃しているというのは、なんともそんな感じだった。 もう、2年も住んでいるというのに! そして、 それが、野川遺跡。 この遺跡は、旧石器時代の遺跡としては、日本で始めての大規模な発掘が行なわれた遺跡として名高い。 今は、都立野川公園となっていて、市民の憩いの場でもある。 そして、ここには地図は載せていないが、この野川にはサイクリングロードが整備されていて、多摩川サイクリングロードと大まかなリンクも出来て、ポタリングには非常に適している。 このルートは、二子多摩川から、三鷹方面に安全に抜ける道として、八王子方面に抜ける多摩川自転車道と共に、かなり重宝できるだろう。 さて、野川遺跡については、このサイトは考古学の研究発表のサイトでないので、詳しい説明は割愛するが、おしなべて言うと、こんな感じである。 野川遺跡は、 元国際基督教大学のゴルフコース跡地にあって、 現在の都立野川公園である。 旧石器時代から縄文時代にかけての遺跡で、立川ローム層の層位的な堆積により、時代変遷が容易にわかる。 旧石器時代の石器類や、礫群、配石などの遺構が残っている。 遺構はすでに埋め戻されている。 遺物は国際基督教大学の湯浅八郎記念館に所蔵されている。 ・・・といった感じだ。 また、この遺跡及び、付近の遺跡については、小田静夫先生の書かれた「日本の旧石器文化」(2003、同成社)に詳しいが、なんといってもこの本、19000円もするので、近場の図書館で借りるしかない(笑) 湯浅八郎記念館へのリンク さて、 この遺跡を訪れた日は、朝っぱらから今にも雨の降り出しそうな曇り! 行く気が最高になくなってしまったが、 そこらへんは気合で克服。 野川サイクリングロードを自転車で進む。 この野川は、春は桜が一面に咲き、その後は、川辺に菜の花が、夏は蝉が鳴いて、川が干上がり、そして秋は紅葉といった、かなりすばらしい環境の川だ。 今日のような寒い日も、川辺をみれば、カルガモを中心として、沢山の鳥が泳いでいる。 地元の人に聞いてみると、少し昔までは、カワセミまでいたというからよほどきれいな川だったのだろう。 さて、 野川公園まで来たものの、問題の遺跡がどこかわからなかったので、ICU(国際基督教大学)の博物館に先に行くことにした。 この大学は、公園のすぐとなりにある。 広い森のなかにひっそりとたたずんでいる、といった感じの大学で、なかなかいい雰囲気の大学だ。 博物館には、受付で署名をするとなかに入れて、また、展示物は撮影が許可されている。 (今回はデジカメの写りが悪かったので断念したが、連絡を取れば、ホームページにも写真を乗っけられるらしい) 肝心の展示物も、 なかなかの見ごたえだった。 なにより、 ローム層がそのまま一部はがされて壁に展示されていたのが興味深かった。 なんとか層までは自分でも区別がついたが、古くなればなるほど、層の分かれ目がわかりにくくなる。 残念だったのは、旧石器時代の遺物がなかったこと! いや、ほんとうはあるのだが、現在ICUの考古学研究室が研究中なのだそうだ! これはがっかり、また来るしかない。 そんなわけで、野川遺跡や、また、大学の構内の遺跡の縄文時代の遺物の展示しか見られなかったのだが、とても見ごたえがあったと思う。 無料だったしね。 □ICU内の湯浅八郎記念博物館
|