修行ラン報告書

 

     総距離、総アップ;84.72km2000up

     Maxi.59.0km/h.

     タイム;4h57m22sed.

     平均時速;17.1km/h.

 

決したわけではなかった。というか、こんな旅に出るつもりも無かった。

色々スランプについて考えてみたところ、やあっと一つの結論に、ぶつかることになった。

「どうして旅をするのか」の答えは、旅をしていないと分からない、ということだ。つまり、ここで旅をやめてしまっては、永遠に分からないままだな、と。

 

……と、一生懸命に考えて、結論付けた。つまり、本題の結論を旅の中で見つけて行くのだ。そうしたいのだった。つまり、旅に出たくなってしまったのだ。出たくないと駄々をこねた日の次の日に、またもや。

 

て、ぼくは、朝早く家を出て、登戸駅へと向かった。ここから南武線に乗り換えて、さらに中央線にのって、茅野駅まで行く。そう、全国国道2位!麦草峠を倒しに行くのだ。上に掲げた目標を達成するため、修行に行くのである。ちなみに最高峰の大弛峠は現在雪に埋もれてしまっているらしいので行けなかった。せっかく電車に乗るのだから、思いっきり楽しもうと思って、美しい景色を眺める。電車の旅も良い。山梨、長野など、いままで踏み入れたことの無い、国への旅だ。途中で旅のおじさんと知り合い、和気藹々と進む。おにぎりをもらえて嬉しい。さあて、長野についた。さすが、高原の国だけあって、只管に緑。がんばろう、と思った。

 

野駅で輪工して、早速、登山開始。いい天気。そして、きれいな空気!すいすいと進めた。やがて、メルヘン街道へ。そこからは登る、登る、登る!とはいっても、斜度がそこまでではなかったので、メルヘ〜ンな気分でまったりと登れた。標高はどんどん高くなっていく。大体6〜7分で100upくらいだろうか。深い森の中、新緑が本当に美しかった。修行と思っていたのに割と早く2,000メートルに達する。ここからの100メートルが少し焦ってしまったが、途中、恋人同士のサイクリストたちに応援されながら(もちろん抜いた)、ついに、麦草ヒュッテという山小屋に到着。サイクリストのおじさんと一緒に達成を喜んだ。そしてここで、大自然の中、木々に囲まれながら、昼食。周りには雪が積もっていたが、それでも、冷たい空気は凛としていて、遠くに眺められる八ヶ岳の峰峰は輝いていた。思ったより、楽勝だったが、楽しめて良かった。

 

て、ここからは降り。只管に、猛烈なスピードで下る。多くのサイクリストと挨拶!ヘアピンの連続でしかもスピードもすぐに出てしまうため、カーブを曲がるのが大変、気持ちよかったがついに、国道141の手前で自爆事故!!カーブを曲がりきれず、ブレーキを思い切り踏んだら、案の定、自転車は宙返り、ぼくも跳ね飛ばされてしまった!注に浮く寸前に自ら飛び出して、滑り込んだので奇跡的に無傷。高校バレーの技術がこんなところで役立つとは、人生何があるか分かったものじゃない。

 

事降り終えると、ここから、野辺山を目指す。本当はそんなつもりは無かったのだが、でも、時間も早いし。しかし、一気に標高1000まで下ったため、野辺山まではさらに400アップ(泣)黙々とのぼりを走る。しかも、ヘアピンが続く、海ノ口で水が切れてしまい。かなり困った。途中、子連れサイクリストに応援されつつ、高原までたどり着いた。

あまりにも美しくて息を呑んだ。野辺山の畑がずううっと続き、遠くには八ヶ岳の雪、そして5月の空。最高!ローソンで水を確保。そして、最高峰の駅、野辺山へ。さすがにツアー客で込んでいたなぁ。そして、さらに、牧場地帯を本当にリラックスしながら、鉄道最高地点へ。マニアの巣窟となってはいたがまあ、満足だ。そこからは、清里駅を目指す。この駅周辺は恐ろしく込んでいたのだが、まあ、観光地らしいので仕方ないか。

そして、帰りの切符を買ったのだった。

 

車に乗って、今日の旅を振り返ってみた。修行だけのつもりだったのだが、結局楽すぎてなんの修行にもならなかった。でも、いろいろな人に出会えて、さらに、野辺山や八ヶ岳の忘れられない景色にも出会えて、なにか、旅の目的の一片が見えた気がした。電車は快適で、さらに、途中で友人と電話したり、サイクリストと出会い、盛り上がったりした。

楽しかった。ゴールデンウィークを最高に満喫できるメニューだった気がする。

また、行きたい!

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