□概要

本当は2006年のゴールデンウィークは、自転車で東北を目指す予定だった

そのための予定もしっかり立てて、テントや寝袋、火器からなにまで準備した!

・・・のに!

出発の前日に、自転車が壊れてしまった・・・

仕方がないから、歩いて旅に出ることにした!
それが今回の旅
「上を向いて歩こう!〜関東平野徒歩横断〜」である

どうして、タイトルが「上を向いて歩こう」なのか!?

それは 前日に好きな子にふられて、涙がちょちょぎれそうだったから!
だから
涙がこぼれないように、上を向きながらひたすら歩いた、そんな春のお話・・・

で!

実際、蓋を開けてみれば完全に関東平野を攻めきれていない。本当に“横断”っていうのなら東は八王子、立川から、西は銚子まで歩いてこそなのに、今回は佐原どまり。
というのも、初めから平野を横断しようなんて思ってなくて、好きな子に振られた傷が癒えるまで歩こう、というのが隠しコンセプトだったので(笑)
無事、銚子まで歩かなくても傷は癒えました、ということだよ・・・ww

以下の報告書は、報告、というより、自転車で走ることを考えての観光スポット紹介のような感じで書いていこうと思う
だって一応
このホームページ、自転車のホムペですからww

<距離>
・151.4km
・立川駅〜佐原駅

<地図>


出典;国土地理院




□第1日目

<踏破記録>
天気;晴れ
距離;53.8km

<ルート>

板橋自宅〜環七通〜(梅島陸橋)〜国道4〜県道49〜日光街道松並木〜県道34〜県道29〜江戸川〜県道280〜県道5〜県道278〜国道6〜国道356〜県道8〜手賀沼湖畔公園〜湖北駅

報告書;

さて、まず1日目は、東に向かおうとか思って、家を出た

元々あんまり計画を立てていない旅だったので、まあ、とりあえず環七を歩こう、と思って歩いてみる

が!

すっごく!排気ガス臭い!
すぐに喉がチカチカしてきた。
非常にいけていない道だ!
きっと、自転車で走っても辛いんだろうな・・・
でも
川をわたる橋の上では、爽快な5月の風がさわさわ吹いていて心地よかった・・・

□荒川


環七とは梅島陸橋でお別れして
ここからしばらくいけば、埼玉県
急に車が減って、のどかな雰囲気になる
ぼくは埼玉が好きだ

「彩の国」

と、題して観光事業をやっているだけあって
自然から歴史まで色々あって楽しく、それでいて東京のように、ごみごみしてないんだ
町の脇の路地には藤棚とかがあって
今がちょうど満開。
ひらひらと舞う、藤の花びらの中、軽やかにぼくは歩いた(失恋のショックはだいぶ収まってきていた!)

□草加の路地


そういえば
県道49は「日光街道」だ
今でも川沿いには美しい松並木が残る
ここで変わった歩道橋を発見!
日光街道にふさわしい凝ったつくりだった

□歩道橋


さてさて
さっきの歩道橋から進路を東に変えて
ずっと進めば、江戸川にたどり着く
ここが埼玉県と千葉県の県境!
一帯には広々とした河川敷が広がっており
たくさんの家族連れがバーベキューを楽しんでいた!
ぼくもここでお昼ご飯・・・

□江戸川


ここから一度北に向かい、流山というのどかな町を過ぎる、
そして
柏で国道6号に合流後、また我孫子で国道356へと進路を変える
さらに県道8へ
と、まあ、複雑な進路をこなしたのだが、それもこれも
全ては「手賀沼」をみるため。 「手賀沼」といえば、「印旛沼」とともに田沼意次が整備した有名な沼だ
歴史が好きなぼくは絶対!行ってやる!(ほんとーは自転車で行きたかった)
・・・と思っていたので、その本願が今日、叶ったのだった
辺りは公園として整備されていて
すばらしい風景と快適な遊歩道があった

ちなみに、ここからそのまま湖北駅へとむかう途中にある「ふれあいの森」キャンプ場は、無料である
チャリダーとしては要チェックだ!
手賀沼をそのまま臨め、
人も多く安全そうだったし、こんど泊まってみよう。



□第2日目

<踏破記録>
天気;晴れ
距離;56.6km

<ルート>

湖北駅〜国道356〜(栄橋)〜利根川自転車道〜滑川〜県道79〜県道63〜県道107〜白い道〜下総神崎〜国道356〜佐原駅

報告書;

この日は、湖北駅から再スタート!
昨日は一度家に帰って、それからまた電車で湖北まで行った

初めはテントを持ってふれあいの森でキャンプしようかと思ったのだが、
「・・・お、重い」
と、まあ、ザックの重みに耐え切れなかったので家に荷物を置きに帰って再出発!
今日は、距離は56.6kmだけど、実際は52.6kmしかない
残りの4kmはぼくの家から、最寄の駅までの往復の距離だ(遠っ!)

さてさて
湖北からはまず国道を歩いた
この辺りになると国道といっても時折自動車が通るくらいの、のどかな道。
ツーリングにも向いている
途中から、利根川自転車道に合流。ひたすら、ずっと滑川まで続いている。
自転車で走っている人がたくさんいて、
ぼくのようなトホダーもいたwww

□利根川自転車道


この道は非常にいいのだが
なにより道沿いにお店が少ないのが痛い
事前の買出しは必須

また!
すこし下品な話にはなるが、トイレがないのが痛い。
おかげで
途中でどーーーーーしても我慢できなくなって

利根川のさわやかな緑の茂みに隠れてこっそり
Booooomb!!  (本当下品ですみません・・・)

□たんぽぽわたげ


さて、途中から内陸に入って
春の田園風景を楽しむことに!
誰もいない県道をゆっくりまったり歩く
(というか、この時点で足の疲れは相当なものでそうせざるを得ない)
成田が近いためか飛行機を何度も見かけた

□飛行機


最後に今回の旅の東の果て
―――佐原。
ここに着いたときはもう疲れきっていてへとへとだった
駅員さんに色々親切にしてもらえたことがせめてもの救いだ。
それにしても、
自分の歩いてきた道沿いに
電車が走っていてくれたので、
さっきまでひいひい言いながら歩いていた、まさにその道を、電車に座って顧みる喜びは格別だったww

□佐原




□第3日目

<踏破記録>
天気;晴れ
距離;41.0km

<ルート>

板橋自宅〜環七通〜県道440〜県道4〜(境橋)〜県道7〜小金井公園〜県道7〜(砂川九番)〜立川通〜立川駅

報告書;

この日はすっごく昨日一昨日の疲れがでていて、もー歩くのやめやめ!って感じだったのだけれど
東に行かずに、ちょっと近くまで反対側に歩いてみよー?なんてものいいな、とか思ったので
いきなり西へと向かったのだった

というのも、すっごく晴れていたからだ。

晴れていたら、外に出ないともったいない気がする。
そういう人なのだ。

さて、環七は相変わらず排気ガス臭いのでここでははしょることにして、
いきなりだけれど、
千川通(県道4)から書こうと思う

この県道4、武蔵野が近くなってくるにつれ、次第にビル群と排気ガスは消えていく
そのかわりに
どこか懐かしい匂いが漂う、畑とせせらぎの風景が戻ってくる

同じ東京で、ちょっとしか離れていないのに、ここまで違うのか!と思いたくなるくらいの
そんなのどかさ。
武蔵野、恐るべし!

で!
主に歩いたのは、千川上水、玉川上水沿い。
江戸時代に整備された上水道でありながら
戦後の経済成長の波に飲み込まれてしまったかつての水道は
現在
再び整備され今は飲み水としてではなく、市民の憩いの川として生まれ変わっている
川沿いには緑があふれ
ところどころに設置された古ぼけたベンチには静寂が漂う・・・

□玉川上水


小金井公園に着いた
すっごい!人!
新宿といい勝負だ

どうやらゴールデンウィークなので、みんなここにやってきたらしい
広くていい公園なのだけれど、ちょっと人が多すぎた!
次は平日に来よう!

そーいえば!
コカコーラは今年で120周年らしい
というのも、ラジオで頻繁に流れていたから。

コカコーラの誕生日は5月8日
だからいつもこのゴールデンウィークには、コカコーラのセールがあったり、こうしてラジオで特集されたりする

実は3年前には、コーラ150ml缶が全ての自販機で100円!という夢のようなセールがあって、
ちょうど3年前の今日、(当時は浪人生だったが)ぼくは広島の田んぼの中でコーラをグビグビ飲んでいた

まさに、そのときも歩いて旅をしていたのだ(広島縦断)
今でこそチャリダーだけれど、元々ぼくの旅の原点は徒歩にあって、あの浪人時代も歩いてたな〜とか思い出してしまった

懐かしくなってなんだか涙が出た
仕方がないので
コンビニに入って、買うべきものを買って、やっぱり、グビグビ飲んでみた・・・

□小金井公園


最後の立川駅への道は、足の損傷が酷くて辛かった・・・
苦しくて、苦しくて、でも、駅まで歩かないといけなくて
歯を食いしばって歩いた・・・

今はこんなに苦しいけれど、
よくよく考えれば今までも旅もどれをとっても苦しかった
それなのに
今は、「楽しかったよ〜」なんて人には言える

だから
この旅もいつかは、楽しい思い出のひとつになるんだろうか?
・・・そうなってくれればいーなー、と思いながら、ただゴールまでやっぱり歯を食いしばって歩いた

□立川駅




 
  

――資料と報告書トップページに戻ります。




 


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